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げさくざんまい

戯作三昧

芥川 竜之介

大清早澡堂里挤满了人,一个六十多岁老头默默搓澡,谁能想到他就是写出无数搞笑段子的戏作家?他的创作世界就从这儿开始。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,807 字 · 42 页

青空文庫

「いや、一向はかどらんでしかたがありません。これも古人には及ばないようです。」

「御老人がそんなことを言っては、困りますな。」

「困るのなら、私の方が誰よりも困っています。しかしどうしても、これで行けるところまで行くよりほかはない。そう思って、私はこのごろ八犬伝と討死の覚悟をしました。」

こう言って、馬琴は自ら恥ずるもののように、苦笑した。

「たかが戯作だと思っても、そうはいかないことが多いのでね。」

「それは私の絵でも同じことです。どうせやり出したからには、私も行けるところまでは行き切りたいと思っています。」

「お互いに討死ですかな。」

二人は声を立てて、笑った。が、その笑い声の中には、二人だけにしかわからないある寂しさが流れている。と同時にまた、主人と客とは、ひとしくこの寂しさから、一種の力強い興奮を感じた。

「しかし絵の方は羨ましいようですな。公儀のお咎めを受けるなどということがないのはなによりも結構です。」

今度は馬琴が、話頭を一転した。

十二

「それはないが――御老人の書かれるものも、そういう心配はありますまい。」

「いや、大いにありますよ。」