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ぎじゅつのてつがく
技術の哲学
戸坂 潤
「技術の哲学」時潮社、1933(昭和8)年12月13日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,443 字 · 164 页
併しもう一つ注意すべきは、或る特定種類だけの技術の発達が他の技術部分を破壊するという場合である。軍需工業の発達は軍需的技術の偏重的発達を促すが、その結果は生産力として機能し得る有益な技術の発達をそれだけ否定することになるばかりではなく(この点だけならば前に述べた範疇に這入る)、それが元来社会的破壊作用――戦争――のための技術であることから、第一には社会建設的な有益な技術の物的基体――機械・工場・都市・農場・等々――を破壊し、従って第二にはこの有用技術の発達部分を物質的に破壊し、更に第三に又この有用技術の人間的基体たる肉体そのものを大量的に破壊することによって、この技術の発達部分を肉体的並びに精神的に破壊するのである。これはその限り生産関係の部分的破壊を意味している。――処で、こうした結果を引き起こす処の原因であった戦争又は戦争準備――現代資本主義制下に於ける戦争は資本主義戦争・帝国主義戦争であるが――は、外でもない技術の発達自身を一つの重大な原因としているのであった。
かくて現在の資本制下に於て客観的に存在している技術は、凡ゆる本質的な点に於て(なぜなら技術の本質は技術の歴史的発達に於て直接に現われる筈だったから)、現在の資本主義的生産関係・即ち特に独占資本制生産関係と、矛盾に陥っているのであり、而も