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しぶとしょかんさんしゅうねんによせて
支部図書館三周年に寄せて
中井 正一
「びぶろす」1951(昭和26)年11月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 977 字 · 2 页
大切なのは「本を読む」はたらき、機能さえ果たされればよいのであって、本と図書室という実体そのものは必ずしも、その当体がもっていなくてもよいのである。
この議論を最初に取りあげられたのは近藤康男氏を首班とした農林省の図書機関であった。八つの研究所と、渉外課、調査局とを打って一丸とする組織の事務局として、図書課なるものが出現したのであった。「室」から「課」に移ったとき、それは実体概念から機能概念が新しく生まれ変わったのであった。そして農林省は、自分のところには室も本もなくして、ただリストの整備によって、そのころのわが館の官庁出版物を五〇パーセントは利用したのであった。
今や、アメリカのファーミントン・プランに準ずる官庁機構の大組織が、アメリカにもないかたちでできあがりつつある。三年にしてここまできて、全官庁が機能的組織で一つになって立ち上がりつつあることは、まことに感慨深いものがあるのである。
電話網で、四百万冊の本を探ることができ、たいてい二十分間でその回答を得ることは、三年間の夢であり、一九五一年の私の現実となっているのである。
*『びぶろす』一九五一年十一月号