轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ほうろう

放浪

織田 作之助

「文學界 第七年第五号」文藝春秋、1940(昭和15)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,614 字 · 47 页

青空文庫

可きで実際都亭は詐欺漢のためにたとえ一時でも店の信用を汚されたとはいわば泥棒に追い銭、泣き面に蜂、むろん再びこの様な不祥事をくりかえさぬ様刑罰を以てすべきは当然ながら、それならば泣き面を罰すべきか、蜂を罰すべきか、問題は温泉場全体のことだと彼は必死になって策動した。オイチョカブの北田は何をっと一時は腹の虫があばれたが、しかし彼も今は土地での気受けもよく、それに小鈴のお産も遠いことではなかった。泣きたんの手で順平の無罪を頼み歩いたが、尻はまくらなかった。

間もなく順平は送局され、一年三ヶ月の判決を下された。情状酌量すべき所無いでもないが、都亭主人を欺いて社会にとって危険極る人物となり、ために貴重な一つの生命を奪ったことは罪に値するという訳だった。一年三ヶ月と聴いて、涙を流した。

徳島の刑務所へ送られた。こゝでは河豚料理をさせる訳ではないからと、賄場で働かされた。板場の腕がこんな所で役に立ったかと妙な気がした。賄の仕事は楽であったが、煮ているものを絶対口に入れてはいけぬといわれたことを守るのは辛かった。ある日、我慢が出来ずに、到頭禁を犯したところを見つけられ、懲罰のため、仙台の刑務所へ転送されることになった。