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ぶんかせいさんしゃとしてのじかく

文化生産者としての自覚

宮本 百合子

「評論」1947(昭和22)年3月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,920 字 · 10 页

青空文庫

非常に大きい進歩をとげるだろうと期待される。

出版・印刷の勤労者がただ煽ってケースの前で精力をしぼりつくしているとき、文筆家が、個人的に才能にたよったり、流行におもねったり、闇につられて文化性を喪失したりしている間は、物質と精神の暗黒は追い払えないと思う。

文筆家の覚醒の一翼として、翻訳家の現実問題がおこって来ている。従来、日本では翻訳家の存在が比較的有利であった。特に、それぞれの外国語で権威といわれる立場にいて後輩をもち、学閥をもっていた人々にとって。日本の社会は封鎖されていて、外国語は特権階級の教養であった。したがって、外国文学または外国語で働く人は作家とはまたちがう一種の特別なものとしての自覚をもっていた。

この節、翻訳権の問題があって、すべてのジャーナリストが困却しているとおり、すべての翻訳家・語学者は活動を閉鎖された形である。生活問題はこれらの人々を真剣にしている。そして、これまで文化の上に軍国主義的鎖国をうけて来た日本の精神を開放し、より人類的に、より民主的に豊にするために、この問題が最も聰明に解決されることを求めている。資本主義出版企業の矛盾の国際性について理解しはじめている。