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文学に関する感想

宮本 百合子

「プロレタリア文学」日本プロレタリア作家同盟機関誌、1932(昭和7)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,671 字 · 17 页

青空文庫

「青年」に対して、林はブルジョア文学、ジャーナリズム陣営からは褒められ、称讚され、プロレタリアの陣営からは疑問と批判とをもって迎えられた。砕いていえばあっちではいいといわれ、こっちでは悪いといわれたのである。けだし、あっちでいいといわれた理由が、「青年」のたくましい革命的迫力によって敵ながらあっぱれなものであると現代日本のブルジョア反動文学者群の世界観を局部的にでも撃破克服した点にあるのではなく、逆にプロレタリア文学の中からでもこれくらい俺らの口にかなう作品も出るのだと、彼らに卑小な自己満足を味わせた点に根拠している以上、そのような称讚は林にとってまさに屈辱であらねばならぬ。

『プロレタリア文学』十月号には林の創作に関して二つの論文がのっている。亀井勝一郎の「林房雄の近業について」と徳永直の「林の『青年』を中心に」とである。亀井の論文は林の近業をとおしてプロレタリア作家としての林の最近の発展について論じ、作家林を核心とし一般プロレタリア文学および同盟の問題にもふれている。

亀井の論文はおそらく忽卒の間に書かれたものであったろう。一応林の発展の方向がこんにちの国際的な階級闘争の重大なモメントから逸脱したものであること、階級的分析に対する無関心が諸作に現れ、それは林が「あらゆる非文学的なもの、卑俗なものから純粋