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ぶんげいじひょう
文芸時評
宮本 百合子
「報知新聞」1937(昭和12)年8月25~29日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,869 字 · 14 页
現在北支で経過している事件の性質は、全く素人の一市民として見ても、世界歴史の上に豊富、多岐な内容をもっていることがわかる。歴史小説の題材としての蒋介石の生涯は東洋史の新たな本質を語るものであり、彼の波瀾重畳に作用を及ぼす力は尾崎秀実氏の「南京政府論」(中央公論)が分析されている種類だけのものではないであろう。今日及び明日の作家には、文学の大道から、今日おびただしい犠牲を通じて行われている心を痛ましめる衝突と一刻も早く望まれる最善の解決とを、歴史性の動向につき入って観察し描破しようとする熱意、力量の蓄積、鍛練が希望されている筈である。
国際作家会議
中国作家に課せられた重荷
第二回の文化擁護国際作家会議が去る七月四日からスペインで開かれたが、この会議がヴァレンシアからマドリッドに移り、更にヴァレンシアとバルセロナへ移動して、最後はパリに移ったことは様々の点から意味ふかい関心をよびおこす。第二回のこの会議は、開催された場所が物語っているとおりスペインの文化擁護を議題としていたのであった。
スペインにおける旧い支配者たちによって内乱が企てられたのは去年の七月であった。