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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生犀星『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』。同一底本的分册已合并为一书。收入:童子、ゆめの話、あじゃり、蛾、幻影の都市、香爐を盗む、三階の家、しゃりこうべ、天狗、童話、後の日の童子、不思議な国の話、不思議な魚、みずうみ。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 页
に見えてならなかった。お俊の考えを押し広げると子供同士の、窺い知ることのできない世界に二人が何かを囁いていることが、ありそうな事にも思われないでもなかった。
それに不思議なことにはきよ子は何時も石段のところで遊んでいることだった。子供というものはああいう危ないところが好きなものではあるが、きよ子は決ってそこに腰をおろしていた。弟もやはりそこに跼んでは遊んでいたのに、お俊は気もちの中にときおり愕然として何物かに衝かれたような気になって、きよ子の姿を見た。
「あそこがどうして好きなの。段々のところは危ないじゃないかね。それよりか土手の上になさい。」
お俊はそう言ってきよ子を土手の上へ拉れてくるのだが、きよ子はべつだん母親に抗うこともなく従順に尾いてきて、土手の上であそぶのだった。が、暫らくすると何時の間にか石段の上に坐っていた。定ったように二段目で、何かつれにおいてきぼりを食わされたように寂しそうに或るときはむしろ寒そうな姿をしていた。
「ええ、わたしあそこが好きなの。腰かけよくできているんですもの。それにあそこは暖かいんです。」
「おかしな子ね、あそこへお友だちなんかも入らっしゃらないじゃないかね。