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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生犀星『文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子』。同一底本的分册已合并为一书。收入:童子、ゆめの話、あじゃり、蛾、幻影の都市、香爐を盗む、三階の家、しゃりこうべ、天狗、童話、後の日の童子、不思議な国の話、不思議な魚、みずうみ。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 页
小さい素焼の壺に入れ、みんなは又俥に乗った。
道路の曲り角に、床屋の白服をきた若者が、黒いものを棒のさきで衝ッつきながら、折柄正面から来た駄馬の轍に轢かそうとした。輪はごっとりと小石を乗り上げ、それを辷ろうとしたときに、若者は小さい黒いものをひょいと棒切れで追った。が、黒い小さい生きものは、そのはずみに二三寸ばかり先きへ走ったあとへ、輪がひと廻りし、私の俥が通ったのである。鼠はうまく生きのがれ、何となく私はやすらかな心地がした。
「イヤな事をする。」
しばらく白い乾いた道路に震えている影が目を去らずにいて、不愉快だった。
私だちは毎日ぼんやりして、女は女で何をするにも元気のない顔をしていた。子守唄が一年ばかりつづいたあとで、その日から絶えてしまったので、これも家をひっそりさせるに充分だった。同じことを繰り返し、あきらめかねていた。
或朝、私は門の前へ出ると、そこに早瀬さんの三人の子供があそんでいた。「ちょいと入らっしゃい、抱いてあげるから。」そう四つの女の子にいうと、はずかしそうに垣根にからだを擦りよせ躊躇ったが、思い切ったように走って来た。
「なかなか重いな。