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りょうりメモ

料理メモ

北大路 魯山人

「星岡」1933(昭和8)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,033 字 · 7 页

青空文庫

*にわとりは卵を生むまでの肉がいい。

*この頃食ってうまいものに合鴨、あひるがある。合鴨の青首はあひると同じ格好で区別がつかぬ。しかし煮てみると前歯で皮がプツプツと切れるのが合鴨、切れないでいつまでもしねしねしているのはあひる。

*水鶏は冬より夏の方がうまい。鴨も夏池に残っているものはうまいだろう。

*あひるは昔は夏食べるものときまっていたものだった。

牛肉屋のすきやき

*東京の牛肉屋のタレは悪い。出来合いのタレの中に三割くらいの酒と、甘いから生じょうゆ一割くらい加えること。

*ロースやヒレを食う時は肉の両面を焼くべからず。必ず片面を焼き、半熟の表面が桃色の肉の色をしているまま食べること。

*豆腐、ねぎ、こんにゃくなど、いっしょにゴッタ煮する書生食いの場合は別。

*ロース、ヒレはタレをよくつけて鍋で焼く。汁の中に肉を入れるのではない。

蔬菜

*極力新鮮を採れ、畑からじかが一等。たけのこ、まつたけなどは採取後も育って変質さえする。

*名高き野菜も古くては無名の新鮮に劣る。

*促成栽培を馬鹿にするな。促成には促成の美味がある。

*東京の野菜は食うより見る野菜が多い。