轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だんそうがん

断層顔

海野 十三

「探偵よみもの」1947(昭和22)年10月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,033 字 · 33 页

青空文庫

事件依頼人

昭和五十二年の冬十二月十二日は、雪と共に夜が明けた。

老探偵帆村荘六は、いつものように地上室の寝床の上に目をさました。

美人の人造人間のカユミ助手が定刻を告げて起こしに来たからである。

「――そして先生。今日は人工肺臓をおとりかえになる日でございます。もうその用意がとなりの部屋に出来ています」

カユミは、そういって、本日の特別の了知事項を告げた。

老探偵はむっくり起上った。すっかり白くなった長髪をうしろへかきあげながら、壁にかかっている鏡の前に立った。

血色はいい。皮膚からは血がしたたりそうであった。

探偵は片手をのばして、鏡の隅についている釦を押した。

するとその瞬間に、鏡の中の彼の姿は消え、そのかわりに曲線図があらわれた。

その上には七つの曲線が入り交っていた。そして、十二月十二日の横座標の上に七つの新しい点が見ている前で加えられたが、それは光るスポットで表示された。――その七つの曲線は、彼の健康を評価する七つの条件を示していた。脈搏の数と正常さ、呼吸数、体温、血圧、その他いくつかの反応だった。鏡の前に立てば、ほとんど瞬間にこれらのものが測定され、そしてスポットとして健康曲線上に表示される仕掛になっていた。