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しんかんかくはとコンミニズムぶんがく
新感覚派とコンミニズム文学
横光 利一
「新潮」1928(昭和3)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,057 字 · 8 页
われわれの討論は、今や一斉にここに向けられなければならぬ。
コンミニストは次のように云う。「もしも一個の人間が、現下に於て、最も深き認識に達すれば、コンミニストたらざるを得なくなる。」と。
しかしながら、文学に対して、最も深き認識に達したものは、コンミニストたらざるを得なくなるであろうか。
もしも、文学に対して、最も深き認識に達したものが、コンミニストたらざるを得なくなるとすれば、コンミニストの中で、文学に関心しているものは、最も認識貧弱な人物にちがいない。何故なら、文学などと云うものは、コンミニストにとっては、左様に深き認識者の重要物ではないからだ。
もし、彼らにして文学を認めるとすれば、文学に対して最も深き認識者は、コンミニストたらざるを得なくなると云う認識も否定すべきであろう。
かくして、文学に対して最も認識深き者と雖も、コンミニストたらざる場合があるとすれば、この「場合」こそ、われわれ共通の問題となるべき素質を持った存在にちがいない。此の存在とは何であろうか。
われわれは、いかなる者と雖も、資本主義の機構の上にある以上、資本主義を、その正邪にかかわらず、認めなければならぬ。