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いも

日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)

佐左木 俊郎

佐左木俊郎『日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:芋、黒い地帯、都会地図の膨脹。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,241 字 · 54 页

青空文庫

借手のつくまで、耕させて置けあ、幾らかなりの収穫があんのに……」

そこの土地を取上げられた小作人達、甚吉等はそれを見て、吐き出すように罵った。

併しこの場合は、地主達三人は、借手の要求のままに耕作中の畑の一隅を分割していたのでは、二重にも三重にも損なことを体験していた。彼等は私かな戦術をもって、一本の「住宅地分割貸地」の棒杭に合同したのだった。

「ちょっと考えると、斯うして遊ばして置いちゃ損なようだがね。なあに、町が直きそこまで拡って来てんのですもの。三人が一緒になって頑張ってれあ……」

「斯うして置けあ、なあに、一年も経たねえうちに、もう、皆んな住宅になって了いまさあ。」

そこで地主達に残されてある一つのことは、そこの住宅地を市街地に繋ぐ道路の計画であった。

「どんなにしても、二間道路よりゃ狭く出来ますめえが、坪十円で売って貰うことにしても……」

「馬鹿馬鹿しい! あんた! 道路にする土地を買っていられますか? 買手があって、われわれの方から売るんなら別問題ですがね。われわれは寄附して貰うんですな。」

「寄附して貰えるもんなら、そりや、勿論、それに越したことはありませんがね。