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しゅんせつせん

日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集

葉山 嘉樹

葉山嘉樹『日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:浚渫船、乳色の靄、生爪を剥ぐ、労働者の居ない船、坑夫の子。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,935 字 · 73 页

青空文庫

けれども、前々からそう云う計画が立てられてあっただろう、とは考えられない事でもなかった。

従って、収監されていた首魁共は、裁判所へ引っ張り出された。その結果は、彼等は、「誰か痛快におっ初めたものだな!」と云う事を知った。彼等は志気を振い起した。

残っていた連中も、虱つぶしに引っ張られた。本田家の邸内を護衛していた、小作人組合に入っていない、青年団の青年たちや、消防組員までも、一応は取調べを受けた。

これは一つの暗示であった。

地主共は、誰を信じてよいか?

消防組、青年団は、何のために護衛し、非常線を張り且つ(調べられる)か?

家族の者とても、取調べを受けない訳には行かなかった。片っ端から母を異にする兄弟姉妹の間に、何かありはしないか? 最近の犯罪傾向が暗示する、骨肉相殺がないか?

人々は信ずる処を失ってしまった。滅茶苦茶であった。虚無時代であった。恐怖時代であった。

棍棒は、剣よりもピストルよりも怖れられた。

生活は、農民の側では飢饉であった。検挙に次ぐ検挙であった。だが、赤痢ででもあるように、いくら掃除しても未だ何か気持の悪いものが後に残った。