轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
わせだかぐらざか
早稲田神楽坂
加能 作次郎
「東京日日新聞」1927(昭和2)年6月11日~29日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,407 字 · 46 页
独特の魅力
今もその外観は以前と少しも変らないが、附近の繁華に引換え、思いなしかあまり眼に立たなくなった。今では神楽坂演芸場の方が唯一の落語の定席となったらしい。
そんな懐旧談をしていたら限りがないが、兎に角寺町の通りの最近の発展は非常なものである。元々地勢上そういう運命にあり、矢来方面早稲田方面から神楽坂へ出る幹線道路として年々繁華を増しつつあったわけであるが、震災以後殊に目立ってよくなった。あの大震災の直後は、さらでだに山の手第一の盛り場として知られた神楽坂が安全に残ったので、あらゆる方面の人が殺到的に押し寄せて来て、商業的にも享楽的にも、神楽坂はさながら東京の一大中心地となったかの如き観があった。そして夜も昼も、坂下からずっとこの寺町の通り全体に大道露店が一ぱいになったものだったが、それから以後次第にそれなりに、私のいわゆる神楽坂プロパーと等しなみの殷賑を見るに至り、なお次第に矢来方面に向って急激な発展をなしつつある有様である。
独特の魅力
そうはいっても、併しその寺町の通りと神楽坂プロパーとでは、流石にその感じが大分違っている。何といっても後者の方が、全体としてすべての点に一段級が上だという事は、何人も認めずにおられないだろう。