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めいじのごじゅっせんぎんか

明治の五十銭銀貨

服部 之総

「社会労働研究 創刊号」1954(昭和29)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,448 字 · 15 页

青空文庫

sen が出現するのも、名前のうえまで cent にリンクした向米一辺倒のけっかであろうかもしれぬ。

そのために、明治四年六月三十日付、大蔵少輔伊藤博文から大隈(重信)参議、井上(馨)大蔵少輔、渋沢(栄一)大民権大丞あての書簡から、次の部分を引用しましょう(以下候文を現代文に翻訳した)。

「一昨二十八日兵庫着港、昨日十一番会社(オリエンタル・バンクのこと)ロッセル、ゴロンビー両人に面会したところ、造幣寮開設後追々外国人から地金を差出し、新旧政府から発行の一分銀三百十一個を以て新金百円に引換くれるよう願出ているが、造幣寮規制に照せば、直に引換るという主意ではなく、三百十一個を百円に均しいものと見做し、これをうけとり、鋳造するため規則通り二分の鋳造料を受取ることは当然のことであるので、そのように指図しておいたから、議論区々にならないよう、御承知おきいただきたく、この儀については動もすれば各国公使からも異議申出るやも計りがたく、畢竟これらの儀は未だ詳細の談判は遂げてなきことゆえ、御心得のため申あげておきます。」

旧幕時代には、交換に際して鋳造手数料をとるというあたりまえの権利すら、うちすておいたのを、こんどは一方的に主張したから、そのつもりでいてくれというのである。