轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
17 その十六 家族は六人・目一ツ半
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页
留守番を代って下さいな」
「もう、ちょッとの辛抱だよ」
新十郎はズカズカ上へあがって、
「間取りのグアイを見せておくれ。ここは二軒長屋だね。典型的な二階建長屋づくりだ」
彼は階下階上ともにテイネイに一部屋ずつ見てまわり、台所も、便所も、便所の前の三坪ほどの庭も、眺めて廻った。特にオカネの殺された部屋では中央のタタミをあげ、ネダの板を一枚ずつ取りのぞいた。どの板も元々クギを打った跡がなかった。
この日の彼の調査は、それで終りであった。彼らは帰途についた。
「銀一とお志乃に会うのは明日にしましょう。急いで会う必要もありますまい。家族は六人、目は一ツ半。古田さんでしたね、そう仰有ったのは。見える方の一ツ半を考えるよりも、見えない方の十半を考える方が重大かも知れない。しかし、まだ私には分らないことが一ツある。それをやッぱり私自身が頭の中で突きとめなければ意味をなさない」
新十郎の思いつめた呟きをきいて、花廼屋も虎之介も古田巡査も呆然また呆然の顔々。
虎之介は血を吐くような深所からフワフワした声をふりしぼって、
「バ、バカな」
「ナニがですか」
「犯人が判ったわけじゃアないだろう」