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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
04 その三 魔教の怪
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,829 字 · 45 页
天王会には散々迷惑した当家ですが、これで恨みがいくらか軽くなったように思われます」
「あの晩は何時ごろお帰りでしたか」
「ヤミヨセが終るとさッそく帰りました。門の前まで達也さんに送っていただきましたが、帰ってみると零時ちょッと過ぎていました」
「庭に物音をおききになりませんでしたか」
「疲れてグッスリねましたので、目がさめるまで何一つ覚えがありません」
これも亦荒ぶる神の親類筋のようなすさまじさ。神経が太いというのか、気象が荒いというのか、それとも余程利口なのか、兄と云い、妹と云い、一筋縄でいく人物ではない。一行は舌をまいて引きあげた。
★
翌日一行が訪れたのは天王教会である。彼らが面会を求めたのは、別天王、千列万郎、その妻ミツエ、世良田摩喜太郎、大野妙心の大幹部全員だった。強硬な撃退に会うものと覚悟をきめてその時の用意もしていたが、案に相違、奥の院の一室へ招ぜられ、世良田と妙心が現れて、礼も厚く茶菓のモテナシである。それも会ってみれば当然とうなずけることで、世良田は世にきこえた政治的手腕の持ち主、妙心は人心シュウラン術の大家弁舌の巧者である。