轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
えいがのかたるげんじつ
映画の語る現実
宮本 百合子
「文理科大学新聞」1937(昭和12)年11月20日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,771 字 · 6 页
建物も整然、子供らも整然。整然。すべてこれ優等児製造はかくの如き文化性から生み出されるかという印象を与える雰囲気、画面の所謂芸術写真風な印画美であるが、私たち数人の観衆はこの文化映画として紹介されているもののつめたさに対して何か人間としてのむしゃくしゃが胸底に湧くのを禁じ得なかった。例えば児童の生活というものは、映画の画面の奇麗さのために工合のいい光線のある秋や五月の晴天だけに在るものだろうか? 冬の寒いとき、そして最も日本的な梅雨のふりつづくとき、撮影もしにくい光線と湿気との中で、ゴム長靴マント姿の学童たちの生活はどのように営まれているか。交通事故の防止のために市が子供らに払っている注意、子供ら自身の身につけている訓練。それらの点は何故撮されなかったのであろう。また、太陽燈浴室が現れるにつれて、児童の弁当の問題、学校で肝油配給をやり、また栄養給食について考慮している、そういう、現実的な部分が全くカメラからとりこぼされている。高輪の小学校でそれは必要ないことであったかもしれないが、日本の小学校と給食児童のこと、並に上級学校への入学試験準備居のこりの姿とは切っても切りはなせない。