轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうわのじゅうよねんかん

昭和の十四年間

宮本 百合子

「日本文学入門」日本評論社、1940(昭和15)年8月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 35,356 字 · 69 页

青空文庫

降って十八世紀の西欧に於ける人文主義も封建の封鎖に対して人間性の明智と合理とを主張した広義のヒューマニズムの動きであった。引続く世紀に例えばトルストイによって表現されているヒューマニズムは、日本の『白樺』の精神にも流れ入って来た。言ってみれば芸術の本質はヒューマニズムをその不可欠な一つの足場としていて、それぞれの時代にヒューマニズムというものは歴史の発展の段階をまざまざと反映しつつ推し進んで来ているのである。非人間的な条件に対して人間性の尊貴を主張するこの人間の要求は、それ故、各時代に異った要素をその実質に加えつつある。一九三五、六年以後新しい情熱で世界の感情の中に燃え立ったヒューマニズムへの要求は、明らかにこの要求の反面に人間性を重圧する社会事情の存在を意味していた。そしてヒューマニズムが真のヒューマニズムであるかぎり当然そのものとのたたかいが予想されていたのである。

能動精神の提唱に続いてヒューマニズムの問題をとりあげた当時の日本の作家たちは、この一つの声の中に数年来の社会的・文学的諸課題を投げ入れて社会感情の統一体として提出したのであった。