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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

岡本綺堂『時代推理小説 半七捕物帳(二)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳、半七捕物帳。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,865 字 · 432 页

青空文庫

というのであった。

「大方そんなことだろうと思った。だが、まあ、怪我がなくてよかった」と、常吉は云った。

女房と番頭と二人の死人を出した津の国屋では、それから十日も経たないうちに、又もや長太郎とお角と二人の死人を出した。しかし、これで丁度差し引きが付いたのであるということが後に判った。

九

津の国屋のお藤を絞め殺したのは、女中のお角であった。金兵衛を絞め殺したのは、勇吉の想像の通りに若い者の長太郎であった。かれらは女房と番頭が熟睡しているところを絞め殺して、二つの死骸をそっと土蔵の中へ運び込んで、あたかも二人が自分で縊れ死んだようによそおったのであった。

津の国屋の親戚で、下谷に店を持っている池田屋十右衛門、浅草に店を持っている大桝屋弥平次、無宿のならず者熊吉と源助、矢場女お兼、以上の五人は神田の半七と桐畑の常吉の手であげられた。津の国屋の菩提寺の住職と無宿の托鉢僧とは寺社方の手に捕えられた。これでこの一件は落着した。

これまで書けば、もう改めてくわしく註するまでもあるまい。池田屋十右衛門と大桝屋弥平次と菩提寺の住職と、この三人が共謀して、かねて内福の聞えのある津の国屋の身代を横領しようと巧んだのであった。