轻松读懂日语经典作品
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すえっこ
末っ子
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1957(昭和32)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,564 字 · 55 页
六
たわけで、色には出さないがお互いに気をひかれているようすです、お嬢さんはたしか十八で、若旦那とは六つ違いなんですから、年廻りもちょうどいいんですがな、いいえだめです、若旦那は侍で一家を立てるつもりだそうで、町人になる気なんぞこれっぽっちもありゃしません、本当に惜しいもんです、あれだけのめききを活かさないなんてもったいないみたようなもんですよ、ええ、十日ばかりおみえになりませんが、今日あたりいらっしゃるんじゃないかと思います」
六
米良でうちあけばなしをしたことを、平五はすぐに後悔した。米良は大丈夫だが、姉はわからない。その二番めの姉だけは、きょうだいじゅうでいちばん親しかったし、いつも自分の味方になってくれていたが、いまは米良家の人間であるし、なにより良人が大事である。嫁して七年、まだ子に恵まれないのをつねづねひけめに感じているらしく、しばしば実家へ母を訪ねて来るから、どんなきっかけで口をすべらさないとも限らない。
「どうしてあんなことを饒舌ったろう」と彼は自分に舌打ちをした、「今年は正月からおかしなぐあいだ、よっぽど気をつけないとなにが起こるかわからないぞ」