轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ

東山時代における一縉紳の生活

原 勝郎

「藝文」京都大学文学部、1917(大正6)年8月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,142 字 · 134 页

青空文庫

中には体面を保つためかは知れぬが一旦幕府直参の武士の養女分にして、それからさらに一段低い武人に嫁入らした例もある。

田舎の武人で相当な勢力を養い、場合によっては公家の娘でも嫁にもらおうかという権幕の者は、その日常生活においても公家の真似がしたくなるのは自然であって、それがまた公卿の財源になり、公卿の中には、手もと不如意になると遍歴を始めて、地方豪族を頼り寄付金を集めた者も少なくない。しかしてこの目的に最も好都合なのは、すなわち蹴鞠の伝授であった。彼らが地方へ行くと蹴鞠のほかにも、連歌などをやったものだが、連歌は文学としてすこぶる愚なものであるにもかかわらず、その道に上達するのには相当の素養が必要で公卿なら誰でも連歌の師匠になれるというわけには行かぬ。故に地方の余裕ある豪族らの連歌を稽古するには、必ずしも公卿を要せずして、宗祇とかまたはその門下の連歌師に就いて教を受くる方が多かった。ただ蹴鞠に至ってはそうは行かぬ。これはほとんど公家の専売の芸であって、これを習うには地下の者を師としたのでは通らぬ、ぜひとも公家に弟子入りするほかはない。そこで蹴鞠に長じた公卿は、京都でももちろん弟子をとるが、また地方へはるばると出稽古をする。