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とうざいりょうぶんめいのちょうわをろんじてていこくのしょうらいにおよぶ
東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
大隈 重信
東京神田共立女子職業学校で開催された講演会における講演、1916(大正5)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,787 字 · 14 页
従って当時の人傑は皆相当に科学的知識を有していたのである。
文明を促進せしめるには知識を要する。この思想の結晶は、かの「広く世界に知識を求む」の一句に見える。即ち欠乏している知識を広く世界に求める――これが御誓文の趣意である。まず欧州文明に関する知識を十分豊富にし、然る後東西両文明の比較が出来、彼の長を取り短を捨てることが出来るのである。明治の初年に於ては此処に着眼して、学問の研究、ことに西欧の学問を研究することの急務を自覚して、国民教育、中学、大学などが盛んに起ることとなった。在来の教育で経典とされていた四書五経は主として精神教育であって、知識的には二千年以前同様なんら創造するところがなかった。然るに学ぶことは同時に創造力を発達させることである。而かも学問の種類は文明の進歩発達と共に益々その数が増加して行く。宗教の研究をするにしても、その種類多きところより比較宗教学というが如き新研究が起り、また広く社会問題を学ぶにも社会学、社会心理学に依らねばならぬし、生存競争の原理を徹底させるには人種学乃至経済学を究めなければならないのである。それにはどうしても欧州の現代文明に接触してこれを学ぶより外に道はない。