轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うめのにおい

梅のにおい

香倶土 三鳥

「九州日報」1924(大正13)年2月4~5日

N1 · 挑战 · 新字新假名 · 916 字 · 2 页

青空文庫

一匹の斑猫が人間の真似をして梅の木にのぼって花を嗅いでみました。あの枝からこの枝、花から蕾といくつもいくつも嗅いでみましたが、

「ナアーンダ、人間がいいにおいだ、いいにおいだと言うから本当にして嗅いでみたら、つまらないにおいじゃないか。馬鹿馬鹿しい、帰ろう帰ろう」

と樹から降りかかりました。

「ホーホケキョ、ホーホケキョ」

「オヤ、鶯がやって来たな。おれは一度あいつをたべてみたいと思っていたが、ちょうどいい。ここに隠れてまっていてやろう」

「ホーホケキョ、ホーホケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ」

と言ううちに鶯は、斑のいる梅の木のすぐそばにある梅の花のたくさん開いたほそい枝の処へ、ヒョイととまりました。

「鶯さん鶯さん」

と猫なでごえで呼びかけました。

「オヤ斑さん、今日はいいお天気ですね」

「ニャーニャー、ホントにいいお天気ですね。それにこの梅の花のにおいのいいこと。ほんとにたべたくなるようですね」

「オホホホホ、イヤな斑さんだこと。梅の花においしいにおいがしますか」

「ええ、梅のにおいをかぐとおなかが急にすくようです。あなたはどんなにおいがするのですか」