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あさくさもうで

浅草詣

伊藤 左千夫

「心の花 第六卷第二號」大日本歌學會、1903(明治36)年2月5日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,517 字 · 5 页

青空文庫

風をしている、予が帰ったのを見て三人口を揃て、たアちゃんおなかが痛いて。

祖母は浅草へゆくは見合せろという、いま熊胆を飲ませたけれどまア今日はよした方がよかろうという、民児は泣顔あげていまになおるからゆくんだという、流しにいた母もあがってきた、どうしようかという、さすがに三人の児供等も今は強いてゆきたいともいわない、格別の事でもない様だから今によくなるかも知れぬ、まア少し様子を見ようということにした。

予は何心なく裏口の前の障子をあけて見ると、四人の雪駄が四足ちゃんと並べてある、うえ二人のが海老茶の鼻緒で、した二人のが濃紅の鼻緒である、予はこれを見て一種云うべからざる感を禁じ得なかった。

どれおとっさんに少し抱さってみい。

予は祖母の抱いている民児を引取て抱きながら、その額に手を当てて見たのであるが、慥に少し熱がある様子だ、もう仕方がない今日は見合せだ、こう予がいうたので児供等は一斉に予を注視して溜息をついた様であった、それじゃ今度は何日にする、この次の日曜いや土曜日がよい、雨がふったらその次の日ということに極って、末なが、お妙ちゃん羽根つこう