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なみだをもってせいぎをささえる
涙をもつて正義をささえる
金森 徳次郎
「第八回検察文化の会」1956(昭和31)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 19,332 字 · 38 页
安木節を従来やつている老婦人によく話を聞いて安木節と社会との関係を聞いた。まわりくどいことはやめます。いろいろまわりまして、私は恥しいけれどもキャバレーというものは知りませんので、兎に角いつてみようというので新橋のほとりにある大きなキャバレーへ行きました。とにかく三百人の婦人を擁して、お客さんは各種各様の人がきておる。私が知つておるある役所のお金を扱つておる人が、そこに友達を連れていつたら二、三日の中に十万円以上の喰い込みをやりました。さあその役所では責任問題がおこり、いろんな事件を起しました。そういう魅力のあるキャバレーに一つ行つてみようというので行つてみますと、成程われわれ老人が未だかつて夢にも知らなかつたことを目の前に見まして非常に幸福になりました。いろいろ幸福になるということもいろいろ意味がありますから。ソファーに坐つている私の膝の上に婦人がのつかかつて腰かけました。私の膝は腰かけぢやございませんといつても平気です。それは営業のルールなんでありましよう。でその人に向つてあなたは未だ若い、それだのに若き人人を誘惑し自分の一生を破滅にもつてゆくであろうというこんな業務に従事しているのかと質問しました。