轻松读懂日语经典作品
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りゃんちん
涼亭
田中 貢太郎
――序に代へて――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,140 字 · 15 页
蒲留仙は葉生の胴の方から見あげて、ちらっとその顔を見る。
蒲留仙 ああ、君か。
葉生 先生お暑いじゃありませんか。【と、茶の方に眼をやって】早速ですが、お茶を一ついただきますよ。
蒲留仙 いいともおあがり。
旅人二人は話の腰を折られて不快な顔をして見せたが、それとともに遠い行手を思いだしたように、
旅人甲 それじゃ、もう出かけようか。
旅人乙 そうじゃ、出かけよう。
そこで旅人甲は空になった碗を持ち、旅人乙は煙管を持って起って、蒲留仙の前へ行って、それぞれもとの所へ置いた。葉生はもう自分で茶を入れて起ったなりに飲んでいる。
旅人甲 どうもありがとうございました。
旅人乙 どうも御馳走になりました。
蒲留仙 どうもありがとう、いい話を聞いた。ではお大事に。
旅人は会釈してから荷物の所へいき、笠を着け、荷物をはじめのようにして出ていく。
葉生 先生、今の話は、京兆眉憮の話でしょう、女の児を刺した話は。
蒲留仙 そうだね、似た話だね。
葉生 あれですよ、【二はい目の茶を入れながら】あの話があちこちに伝わっているまに、あんなになったのですよ。
蒲留仙 しかし、それでもいいよ。人の頭をあちこちと潜っていると、違った味のある話になることがあるからね。