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かせいたんけん

火星探険

海野 十三

「サイエンス」1945(昭和20)年12月~1946(昭和21)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 77,522 字 · 155 页

青空文庫

「うそだ、あたるもんか」

と、河合はあくまで反対だ。

「そんなら、あたるかどうか、ここでやってみればいい、さあ水晶の珠を持ってきたよ」

ネッドは、水晶の珠を張の前へ置いた。

「一体何を占うんだい」

「これから僕たちはどうなるか、それを占ってみな」

「よし、やってみるぞ」

張は水晶の珠の前にあぐらをかき、それから両手を珠の方へぐっと伸ばし、目をつぶった。そうしたままで、張はしばらく眉の間にしわをこしらえ、むずかしい顔をしていたが、やがて目を大きく開いて水晶の珠を穴のあくほど見つめた。その大げさな表情を見ていた河合は、ぷっとふきだして笑いかけたが、山木がそれを見て河合の口を手でふたをした。

「しずかに……」

そのとき張が、へんな声を出して喋りだした。

「……ああら、たいへん。僕たち四人の胸に大きな勲章がぶら下っているよ……」

「でたらめ、いってらあ」

河合が山木の手の下から呼んだ。

「しずかにしないか、こいつ……」

山木が河合の口をぎゅうとおさえた。

と、張は、

「おやおやおや、景色が一変した。僕たち四人は、牛の背中にのって、ニューヨーク市のブロードウェイを通っているぞ」