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むざん

無惨

黒岩 涙香

「小説叢」1889(明治22)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,602 字 · 56 页

青空文庫

種々の事を問われたり固より我身には罪と云う程の罪ありと思わねば在りの儘を打明けしに斯くは母と共に引致せられたる次第なり

以上の物語りを聞了りて荻沢警部は少し考え夫では誰が殺されたのか(紺)誰が殺されたか夫までは認めませんが多分金起かと思います(荻)ハテ金起が―併し金起は何の様な身姿をして居た(紺)金起は長崎に居る時から日本人の通りです一昨夜は紺と茶の大名縞の単物に二タ子唐桟の羽織を着て博多の帯を〆て居ました(荻)ハテ奇妙だナ、頭は(紺)頭は貴方の様な散髪で(荻)顔に何か目印があるか(紺)左の目の下に黒痣が

アヽ是にて疑団氷解せり殺せしは支那人陳施寧殺されしは其弟の陳金起少も日本警察の関係に非ず唯念の為めに清国領事まで通知し領事庁にて調たるに施寧は俄に店を仕舞い七月六日午後横浜解纜の英国船にて上海に向け出帆したる後の祭にて有たれば大鞆の気遣いし如く一大輿論を引起すにも至らずしてお紺まで放免と為れり去れど大鞆は谷間田を評して「君の探偵は偶れ中りだ今度の事でも偶々お紺の髪の毛が縮れて居たから旨く行た様な者の若しお紺の毛が真直だッたら