轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぼんのうひぶんしょ
煩悩秘文書
林 不忘
在线阅读林 不忘《煩悩秘文書(ぼんのうひぶんしょ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 86,705 字 · 173 页
何が何やら解らない気持――三すくみ。
文珠屋佐吉は、この法外流道場を預っている師範代、泉刑部に、自分は、この家の千浪が為体の知れぬ白覆面の武士に伴われて行くのを見かけて、この承知の由公に後を尾けさせたが、うまく晦かれてしまったと話しているところへ、どやどやと踏み込んで来た荒らくれ武士がどなったには、祖父江出羽守がおしのびで、父と共に三国ヶ嶽の猿の湯へ行っていた娘はどうしたという。
誰かは知らぬが、故法外先生の仇の、あの白覆面に化けすましたとだけ思っていた伴大次郎も、そこに居合わせた文珠屋佐吉も、この、
「祖父江出羽守の――。」
と言った声に、ぎょっと声を呑んだ瞬間、そこへ櫓下宗七と与力の川俣が飛び込んで来たのだ。
「さては、きゃつめ、祖父江出羽守であったか。」
と、大次も思わずびっくりすれば、あの、三国ヶ嶽のお花畑以来、妙に因縁のある弥四郎頭巾が、七年この方眼ざして来た出羽だったのかと、佐吉も胆をつぶすと同時に、見れば面前に、その白覆面白服の祖父江出羽守が突っ立っているので――それを大次郎とは知らぬ文珠屋佐吉、
「やいっ! うぬあ出羽だなっ!」
と佐吉は、いきなり抜いて切りかかったが、道場の一同にとっては、いずれも同じ為体の知れぬ敵なので、皆一様に鞘を払った刹那、ずいと通って来た宗七は、