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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页
よし、こうなれば、荒療治だ」
そういうと、トラ十の手に、きらりとなにか光った。トラ十がポケットから、ピストルを出したのである。
「うごけば、これだ。おとなしくしろ」
トラ十は、くらやみの中で、きみの悪い笑を顔にうかべていった。
「うしろを向いてもらおうかい。おれは、やるだけのことはやるんだ」
トラ十の命令で、やむなく黒川と房枝とは、うしろを向いた。トラ十は二人の手をうしろにまわさせて、麻縄でしばった。それから、走れないように、足首のところも結んでしまった。
そうしておいて、トラ十は二人の持ちものをしらべ、それから二人のからだをしらべた。トラ十は、明りが往来へもれるのをおそれて、柱のかげへ二人を入れてしらべたのであった。
「どうもおかしい。なにもない」
トラ十が、ふしぎそうにいった。
「そら、みろ。わたしたちは、なにもかくしていないのだ」
黒川が、たしなめるようにいった。
「なにをいっているか。おれは、まだ、あきらめているわけじゃない。なければないで、これからもっと御丁寧に、お二人さんをしらべるだけのことさ。裸にむいても、指の一本二本を切りおとしても、ほんとうのことを白状させてみせるぞ。