轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页

青空文庫

師父は、今はもうやむを得ないと思ったものか、左手をつかって、上着のポケットの中から、青い封筒をとりだした。トラ十は、上からそれをひったくった。

「これでよし。さあ、手をはなしてやる」

「いったい、君は何者だ。名前をきかせてくれ」

「おれのことなら、これまで君がやって来た、かずかずの残虐行為について、静かに胸に手をあてて思出したら、分るよ。それで分らなきゃ、世界骸骨化本部へ、問いあわせたがいいだろう。お前たちの仕事のじゃまをするこんな面がまえの東洋人といえば、多分わかるだろうよ」

そういったかと思うと、トラ十のからだは、猿のように縄梯子の裏にとびついて、するすると下におりていってしまった。

怪人物

沈みかかった雷洋丸のマストの上におけるこの怪しい会見のことは、二人以外だれも知る者がなかった。

雷洋丸は、それからのち、トラ十の予言したとおり、第二の爆発がおこり、正しくいって、七分の後に、暗い海の下にのまれてしまった。

救難信号をうったが、あまりにも早い沈没のため、あいにくどの船も、間にあわなかった。かくて、船客や船員の約半数は、海の中にほうりだされた。