轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
04 一九三七年(昭和十二年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,810 字 · 225 页
一面、世間師であり、それを自覚し、しかもそこでしか生きる点がないと思っている由井の心持など、少しは歩み入って描いていて、これと「雪崩」を比べると、大家にならんとする前の作者の脂ののりかたと、大家になって年経た後の気のゆるみ、金のたまり工合、いろいろ教訓になります。大仏という人は由井の扱いかたで一直線にゆくと或は純文学に入ってしまったかも知れない。彼の賢さがそこを引しめたから今日大家であるが、同時に引しめたところで芸術的発展の線の切先を下向せしめた。自分と世間がわかりすぎる、これが大仏の弱さです、芸術家としての。彼は遂に「上品で優雅な氏」で終るか。そして、日本文学史の上に私は実に面白く思うが、山本有三にしろ大仏にしろ、昭和五年から七年までの間に彼等の最優秀作の一つを出していることです。その理由を何処に見るでしょうか。私は面白くて仕方がない。自分がこの期間に文学の上で猛烈に自分を外面的に破壊したことを思い合わせ。文学における科学性の問題の史的展望についてこの頃この方面での勉強のテーマをもっている。では又。どうかこの次もきのうのようなあなたにお目にかかれるように。