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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

こわい、こわいこわさ。そして全くそのこわさの深さに深くあり豊富に溢れるその反対のもの。この机の上の瓶から紅梅の小枝を折ってあなたの胸に插しながら、ききたいと思います。あなたはどうしてそういう方? ね、どうしてそういう方でしょう!

毎日の暮しかたについてのプラン。どういうのが一番実現に近く能率的でもあるでしょう。ものを書くには、直接よまず、動かずこねる時間という時間もスケジュールの中には大切にとられねばならず。今のところは、一寸書いたように、十一時ごろまでにかえり、早ひるをたべて、書くものがあるときは一寸休んでから書きはじめるという方法をとっていました。用事で出かけるときは、なるたけそちらからのかえりに方向をまとめておいて廻ること。そのようにしています。日曜はうちにいたい心持です。動坂で私が散歩したいと云いあなたはうちにいようと仰云ったああいう些細なことも、今わかるようなものです。余り自由学園式割当て生活で、それを守るための生活みたいなのは愚の骨頂だし。

そちらに往復の乗物では(大体のりものではよまず。どうも揺れながら子供のうちからものをよんで乱視になったらしいから)読まず。