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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
達ちゃんが手紙で、『文芸』に「早春日記」(私の題は「寒の梅」、もう一人のと集めてそういう題)が出ているので懐しく、雑誌送ってくれと云ってよこした由。あちらにないそうですからこっちから送りましょう。
花の絵
丸善の本注文しました。研究社へきいたら出版と同時に送ったという返事でした。まだつかないでしょうか。何でも十二日ごろ発送したそうですが。払込は二月十六日にして居ります。あの英和どうでしょう。わるくありませんでしょう?
家のこと、暮しのこと。寿江子の方へも手紙かいておきました。今に返事よこすでしょう。そしたら又よく考えて、御相談いたします。護国寺のところから、音羽へ曲らないでずっと雑司ヶ谷へぬけて日の出の裏を通って池袋へ出る市電が四月一日から開通します。日の出の三丁目あたりからそちらの横へ出られるわけで、団子坂方面からは一直線、のりかえなしとなりました。ひさは、友達を代りに見つけられそうです。大いに助ります。けれども、全体的な経済の点から、家のこと、考えなければならず。もし、本郷に動くとして、その電車が通るようになったの、何とうれしいでしょう。