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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

食慾も一体に低下します。どうか呉々お大事に。

私の薬のききめは、精神状態まで更新させるようです、きっと本当にそういうききめもあるわけですね。そちらにそれ位きく薬がおありになるでしょうか。いくらか利くのはあるでしょう、けれども。薬のききめが高まればよいと思います、綜合的なものだから。

きのうは、お話していたように島田へ手紙かきました。甘いものは、お母さん、中村やの支那まんじゅうをお思いなのでしょうと考えついたので、お送りします。あれは大気に入りですから。達ちゃんへは、先のとき第二回のとき『抗日支那の解剖』を送りました。この間私が云っていたのは尾崎秀実の『今日の支那批判』というような本です。インフレーション問題だけ何冊かシリーズにしたのが出かけています、興味があるが達ちゃんはどうでしょう、一度お見になりませんか。隆ちゃんに会いたいことも、島田へかきました。寿江子はノミの工合は不明ですが、子供たちを相手に暮している様です、あちらにいると夜九時に眠ります。東京へかえって来ると眠れなくなる由、寝ないのではなくて。それを、私でさえ寝ないと云って怒ると、この間は悄気て居りました。