轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
徳山のお花見は丁度私のゆく一日前、お母さんは河村の細君とお出かけになった由です。ショールはよくお似合だし大層お気に入りで、もう二日のばしたらお花見にかけられたと云っていらっしゃいました。ずっと降ったりやんだりの天気で、きのうもコート着て助かりました。山崎さんの伯父さまにはお目にかかる折はないでしょう。達ちゃんはあっちからいくつか写真を送ってよこしています。そちらには一つも送りませんか、何か面変りして見えます、いかつうなったと云っていらっしゃる。
きょうは隆ちゃんの宇品出発故、おひるにめばるの焼いたのを御飯と共にかげ膳になさいました。お天気がぱりっとしないでいけないこと。二時―四時に出発の由。多賀ちゃんは「タイア」を買いに櫛ヶ浜へゆきました。八十八円七十銭(一本)の由。それが二本かえた。夏迄大丈夫とのことです。なかなか品不足ですから。それに買うための証明書のようなものの扱いかたも一々警察(経済検察官)を経、それがこういう田舎では駐在ですからね。出征家族であるためガソリンもタイアも優先で、何不自由ありません。
私の早寝早おきは大丈夫で、午前二時半までくり上りました。