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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

書く仕事としては『婦公』と『改造』と『三田新聞』とほかに一つ。『婦公』は座談会が二十日にあり、それと二つになる。どれもこまごましてはいますが。『文芸春秋』の六月に、小説代りにと一寸した感想のっています。

きょうはあれからすぐ東京堂へまわりました。ヘラルド社の本は和英対訳で、部分訳であり、元出た本のように只訳したのではなくて、もっと本の筆者の側から紹介したり何かしている本です。金原書店その他の医学書は一つもなし。南江堂へすぐたのみました。

それから文房堂へよったら、店員がすぐ「もうヒンクスウェルスはなくなりました」と。例のペンのことです。「もう?」とおどろきました。バタもなくなるに近い程度に減る由。これは組合の話。ここへは、私の女学校時代の先生だった夫人のお嬢さんが結婚するについてのお祝をさがしに。梅原龍三郎のバラの複写。あたりさわりなく華やかなところもあり、それを縁ごと買って届けて貰い、おひるたべてからそれを持参。

かえったら南江堂から本が届きましたが、全部は揃わず。産業医学のは品切れ、半月程のうちに出来ます由。金原のは二十、九十五となくて、これは二三日中に持って来ます。