轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
心からおかげさまと、申す次第です。七十頁ばかり。
午後てっちゃんがまだそちらは行けまいかと様子ききがてら、よってくれました。この間、留守のとき、「誰か来て、これをおいて行きました」と、おとなりの女中さんが、さや豌豆の袋をくれました。きっとあの人がお百姓さんから買ってもって来てくれたのだろうと思ったら、やはりそうでした。
あの家、狭くって(まわりが)いやだから、もっとぐるりのひろい家へかわりたい由です。下手な建てかたで、ここより庭がつまっています。おまけに郊外で、あたりはひらいているから、却ってつまったキュークツさを感じるのです。重治さんのところの方が、ああいうところにある家らしいゆとりがぐるりにあります。しかし家はそうたやすくないでしょう。どっちみち。
きょう、『新女苑』という女の雑誌が来て、いろんなひとの、「私の一番たのしい時」という写真と文がのって居ました。入江たか子は曰く、撮影がすっかりすんだとき、家にいてゆっくりお料理をしたりお菓子こしらえられるとき。これはわかりますね。森律子は赫子という養女の女優と芝居へ出る迄の時間二人でぶらぶら遊びに歩くとき、そして芝居からかえって夜半の一二時間。