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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
図書館へ行っていろいろやっていると、そうしておくことの必要が実にわかって来ます。これもお蔭さま※(疑問符感嘆符、1-8-77) 本というものは、昔はただこのみで買っていましたけれど。何年も前の三月のごく初め、大雪の夕刻、繁治さんと私とが同じ方角へ出かけるのに、あなたから『中公』を買うことたのまれて、新宿でさがして、雪ですべってころんだこと、思い出します。あのムク犬靴はいて。茶色の外套着て。
神近市子の良人は鈴木厚という人でしたが、この間この厚氏から印刷物が来て、「市子と離婚いたし候につき」云々と云って来ました。厚という名だけある。市子の名はない。市子さんは全くひっそりしている。複雑なのでしょうと思われます。市子さんは新宿ハウスというアパートにいる由。ユリの読書はこんな式があるところです
A
G-W<
Pm
。G-W の部分をこまかによんでいたし、G'-W' のつづきだし。わかります。
おきたりねたりの時間、一日ずつとおっしゃったわね。二十日までの分を。
九月 一日 七・〇〇 一〇・五〇
二日 六・二〇 一一・〇〇
三日 六・四〇 一〇・一〇