轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
この頃私はこの女性的ということについて深く感じて来ているところがあるのよ。一流の学者、芸術家が、何故女性に少いかということにも通じて。女のひとで、自身の人格のうちに、自分を引っぱり発展させるデモンをもっている人は実に稀ですね。よしんば、男と同量の其をもっているにしろ、自由に切磋琢磨する機会を失っているうちに、その可能も萎縮して、境遇の範囲の形に従ってしまうのね。いい意味にも男のようにはめをはずせないのね。真の創造的野心というものは持たないのね。内在的なもののバネが小さくて弱いのはおどろくべきものです。しんから自分の動機というものをつかんで生活して行く力は、そういう生活を実現してゆく創造力は女にすくないのね。身なりをつくるのでさえ女は、大抵とり合わせ、出来ている、あれとこれとのとり合わせ、つまり趣味というところで止っているのですものね。そして其は金で買えるものに多くつきています。
私がここに暮して、段々馴れて、女の人たちが、自分を出して来て、それで痛感するのよ。素質の悪くなさなどというものは、何と其自体ではたよりのないものでしょう。日常の弛緩した生活は、目にも止らぬ、而も最も本質的なところをドンドン歳月とともに蚕食してしてゆくものなのね。