轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
。
天文学者と云えば星覗き、星覗きと云えばアンデルセンにしろ浮世はなれた罪のない間抜けと思っているでしょう? だのにケプラーは何と活々と、現実と偉大な夢を調和させ、偉大な夢のうるわしさに比例して活眼を具え行動的であったでしょう。
ブラーエは面白いのよ、デンマルクを学問を守るため遁げ出したのですが、ドイツ皇帝づきとなり、その迷信の面によって生活し、立派な貴族生活をしつつ孤独で気むずかしく、彼の科学は地球は自転せず、太陽が諸々の星をみんなふりまわしている(地球としては受動的)というところに止まっていました。性格的ね。こういう機微は小説家が感得するものです。(作家ザイレはしかし、ここに性格と頭脳の構成との連関はみていないのよ。)ケプラーは、風変りな魅力にみちた男性であったらしく、おどろく優しさと意志のつよさと純粋さをもって、謙遜でしかも何人もおそれることをしなかったようです。彼は、真理はよろこばしきもの、うるわしきもの、栄光あるものとして、その点では神の眼と自分の眼とがぴったり合うという体のふるえるよろこびを味ったらしいのです。乾いたところのちっともない、血そのものが瑞々しいというような男です。