轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

10 一九四三年(昭和十八年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页

青空文庫

さては、面妖と思っていると苦しくなって眠るどころでなく、様子が妙だから体温計を出して計ってみたら八度七分。又三十分したら九度、一時間もしたら九度七分まで上って、いく分ぼんやりした気分です。予防注射していますし、あんなに気をつけてそれで頂いたのならマアいいや、だがうちの連中にはさぞオゾケをふるわれるだろうなど、考えて午前四時ごろになってふと喉のところさわったら耳の下がはれ出しています。ははあんと大いに合点して、すっかり安心いたしました。眠らず朝になり、人が起きてすぐ冷しはじめ、十五日には歩けるようになるつもりで力戦いたしましたが、氷やけで耳の下は赤くなったが、床から出られませんでした。

熱は翌々日位でとれ、もう十七日にはすっかり平熱で床に入らず暮しました。この扁桃腺のフクレでズコズコ云っていたのもすっかり解決いたしさっぱりした気分になりました。

扁桃腺が喉の外へ向ってはれたので、内へ向わなかったため食事はおかゆをたべられましたし熱もたいしたことなく助かりました。

しみじみもう病気は困ると思いました。人手がないから。自分が動けないと遠慮してつまりは氷もとけたっぱなしになりますから。