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げんだいがくせいりっしんほうほう
現代学生立身方法
大隈 重信
「成功 第十卷第二號」成功雜誌社、1906(明治39)年10月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,848 字 · 4 页
愚なる歴史家
ただ自己の運命に安んじて力の限り努力せよ。而してその間に精力と財とを蓄積して一歩一歩に目的に近寄ることを励むべきである。この意味に於て労働は神聖である。この労働が出来得る男ならば各自にその目的に達し得べきことを疑わぬ。天下を平定して朝鮮までをも斬り靡かした太閤ですら、その初めは草履取りより昇ったではないか。天授の英才を抱いて欧州を蹂躙せし那破翁も、その初めは一士官ではなかったか。もし彼等の最初の希望を叩いたならば、あるいはただ一国の大名になりたいとか、一連隊長まで昇りたいというに過ぎなかったであろう。それが一歩一歩に進むに従ってその希望は段々と大きくなり、ついに彼ほどの大成業に到達したものである。人は何人も向上的精神に依りて生活している者であれば、隴を得て蜀を望むということがすべての成業者の成業の道程である。もし初めより大を望む者あらば、畢竟するにその人は大を成し得ざることを告白しているのである。
愚なる歴史家
愚なる歴史家がおって、史上の人物を偉くせんがために「生れながらにして大志あり」などと書いている。あるいは「祥瑞」などの事柄を並べて生れぬ前より豪傑であったという意味を顕わしている。