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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页
「コレ、正宗クンの名刺だよ。天草商事常務取締役とね。天草物産、天草石炭商事、天草製材、天草ペニシリン、とね。賑やかな名刺だね。アハハ。旅行中だけ通用の名刺だから、ちょッと悲しいね。でもさ、今に追い追い月給も昇るさ」
と、半平は慰めて、それから、二人の女の子を紹介した。
「こちらは近藤ツル子さん、こちらが、平山ノブ子さん。ところで、この旅行中は、近藤クンは正宗クンの娘、正宗ツル子二十一歳だから、忘れちゃいけないよ。平山クンは女秘書二十四歳。それからボクが正宗クンの息子半平二十五だからね。この会社を一足でた時から、そうなんだよ。マニ教をあざむくには、遠大な構想が必要なんだ。正宗クン、見てらッしゃい。これがマニ教へ献納する品々で、いゝかい、天草物産バターと書いてあるけど、中味は大島バターをつめかえたのさ。ウチのバターはマーガリンだからね。醤油も中味はキッコーマン。ウチのはサナギをつぶしたゲテモノだからね」
と、一々説明した。天草物産ハム、天草物産製菓部カステラ、天草物産ツクダニ等々とある。このほかに箱根から清酒一樽と米一俵を取り揃える手筈もできている由であった。