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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页
さすがに天草君は理を心得ておる。アッパレなものだ。どんなに早くともいゝから来たまえ」
長範は内心浮かない気持である。チンピラどもに捩じふせられて一向に本領を発揮できなかった不快さが喉元につまっているが、敵の本営だから今日のところは仕方がない。明日は自分の本営だから、存分にひきずり廻してやろうと考えている。
「正宗君のことは心得とるから、諸君らの望む時に助けだしてあげる」
「あの人は好きでやってるのですから、当分ほッといた方がいゝのですよ」
と半平が答えた。
「そんなことがあるものか。半死半生だぞ。寝小便をたれ、クソもたれながして、ウワゴトをわめいて泣いとるぞ。まさしく狂死の寸前だぞ」
「いえ、あれでいゝんですよ。あれが趣味にかなっているんだなア。ほら、首ククリは小便やクソをたれて、ずいぶんムゴタラシク苦悶するけど、本当は生涯のたのしいことを一時にドッとパノラマに見て、あの時ほど幸福な瞬間はないんだってね。正宗君も今が一番幸福な時なんだねえ」
長範は呆れた。帰るみちみち、
「なア、オイ。ありゃアいったい、どういう奴らだい。今の若い者には、あんな奴らがタクサンいるのかい。