轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しらがこぞう

白髪小僧

杉山 萠円

「白髪小僧」誠文堂、1922(大正11)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,770 字 · 194 页

青空文庫

そして四五尺も掘ったと思うと、一枚の鉄の板が出て来ました。

青眼先生がその板の端を鍬の先でやっと引き起こしますと、その下は石の箱になっていて、中には余程大切な秘密のものでも入れてあるらしい、真鍮の帯で厳重に封をした、銅の壺が一ツ置いてありました。けれどもその周囲には、太い頑固な銀杏の根っ子が、幾重にも厳重に取り巻いていて、中々鍬の一梃や二梃持って来ても掘り出す事は出来そうに見えませんでした。まるで銀杏の樹がこれは俺のものだ。誰にも渡す事は出来ないといって、確り掴んでいるようです。青眼先生はこれを暫く見つめていましたが、やがてほっと一息安心をした様子で、

「先ず大丈夫。この塩梅ならば残りの四ツの悪魔はまだ、あの壺の中から逃れ出していない。今のところではあの鏡と鸚鵡と、それからまだ現われて来ない宝蛇の三ツだけは退治ればよいのだ。それにしても宝蛇はどこに隠れているのであろう。そしてどこから現われて来るのであろう。心配な事ではある。もしや事に依ったらば紅矢様を狙っているものは宝蛇ではあるまいか。もしそうならばいよいよ油断がならないぞ」

と独り言を云いながら、じっと王宮の方を睨んでおりましたが、やがて又気が付いて、急いで壺の上に土を被せて、銀杏の葉を撒き散らして、あとをわからないようにしておきました。