轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひゃくしょうやのすけのはなし

百姓弥之助の話

中里 介山

01 第一冊 植民地の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,621 字 · 99 页

青空文庫

北米を開いたものは信仰の人であった、が、不幸にして南米に着手した人は掠奪の人であった、北米には自由を求めんが為に、信念の鍬を打ち込んだ人が渡ったが、南米には富と物資を覘う我利我利が走せつけた、北米に植民した人はその土地を己れの土地として、神の土地として愛したが、南米に赴く人は、慾の対象として、物資の乱掘場として、跡は野となれという人によって先発せられたのである――その結果が今日に於て知るべきである云々。併し、今日では、もはや、地球上のいずれにも自由と信仰を誘うほどの処女地は窮尽してしまったと思われる。

二十六

百姓弥之助は荻窪で立臼と杵を一組買い求めた。

臼は尺五寸位の欅、極小さなもので二升位しか搗けない、新品だが少々ひびが入っている、杵をつけて六円で買い求めた。

弥之助は、植民地で、地殻搗きをはじめたいと思っている、どうしても一通り農業を原始的に戻してやって見たい、長い杵を足で、ジタンバタンと臼搗きをする、あれをやって見たいと、その出物を近村に求めたが容易に揃わない、やっと杵だけは相当のものを入手したが、臼が容易に見つからない、コンクリの近頃出来のものならば、安くてあるが、あれを使用する気にはならない、やる以上は、古典的に松か欅、そうで無ければ石の臼が欲しい。