轻松读懂日语经典作品
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へきがんたくはつ
碧眼托鉢
――馬をさへ眺むる雪の朝かな――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,667 字 · 12 页
制約というものがある。苦しいけれども、やはり、人らしく書きつづけて行くのがほんとうであろうと思った。
そう思い直して筆を執ったのであるが、さて、作家たるもの、このような感想文は、それこそチョッキのボタンを二つ三つ掛けている間に、まとめてしまうべきであって、あんまり永い時間、こだわらぬことだ。感想文など、書こうと思えば、どんなにでも面白く、また、あとからあとから、いくらでも書けるもので、そんなに重宝なものでない。さきごろ、モンテエニュの随想録を読み、まことにつまらない思いをした。なるほど集。日本の講談のにおいを嗅いだのは、私だけであろうか。モンテエニュ大人。なかなか腹ができて居られるのだそうだが、それだけ、文学から遠いのだ。孔子曰く、「君子は人をたのしませても、おのれを売らぬ。小人はおのれを売っても、なおかつ、人をたのしませることができない。」文学のおかしさは、この小人のかなしさにちがいないのだ。ボオドレエルを見よ。葛西善蔵の生涯を想起したまえ。腹のできあがった君子は、講談本を読んでも、充分にたのしく救われている様子である。私にとって、縁なき衆生である。